フリーランスが加入できる健康保険の種類は実は一つではない?毎月の保険料がグッと安くなる可能性も!

さて今回は「健康保険」について取り上げてみたいと思います。

誰でも一度はこのワードを聞いた事があるかもしれません。しかしその仕組みや保険料のことなどは余り意識する事は無いのではないでしょうか?

特に会社員として仕事をされている場合は、毎月給与天引きの為、あまり気にする必要もないのですが、こと個人事業主になると、この健康保険の加入による、国民健康保険料の高さに頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか?

 
ヒロ
この記事はこんな人におすすめ!

・健康保険の仕組みを知りたい!

・健康保険に種類はあるの?

今回はそんな方達に向け、保険料の仕組みと、毎月の国民健康保険料がグッとお安くなるかもしれない、お得な情報をお届けします。

健康保険(政府管掌健康保険)とは?

ごくごく一般的な「健康保険」という言葉の使われ方に対し、制度上の「健康保険」とは、政府管掌健康保険のことを意味し、一般的な企業にお勤めの会社員の方や事業者、公務員の方が加入する保険です。
従業員が5人以上の個人事業の事業所に関しても強制適用事業所という扱いになり、その従業員の方も加入対象となります。

また、この健康保険は従来は国(社会保険庁)で運営していましたが、平成20年10月1日、新たに全国健康保険協会が設立され、協会が運営することとなり、愛称として「協会けんぽ」と呼ばれることもあります。耳にした事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また大企業になると独自の「健康保険組合」を設立していることもあり、組合けんぽと呼ばれています。

国民健康保険とは?

国民健康保険は上記の健康保険に加入されていない方が対象となる保険で、具体的には自営業者、農業従事者、年金受給者、フリーランス、長期在留外国人、フリーターの方が加入される保険です。

国民皆保険制度

健康保険と国民健康保険は、いずれも国民皆保険制度となりますので、加入が義務付けられています。あらゆる人が等しく加入するため、皆さんが病院の窓口で支払う医療費の実費負担が、1割〜3割に抑えられているというわけです。

今回は普段、皆さんに一番関わりがある健康保険についてしか触れていませんが、上記以外にも船員保険や共済組合も存在します。もし気になる方は、ぜひご自身で調べてみてください。

おさらいとはなりますが、健康保険は一般的な企業にお勤めの方等が加入するもので、国民健康保険は組織に属さず、ご自身でお仕事をされている自営業者の方等が加入する保険となります。

健康保険と国民健康保険

さて大きな分類としては上記の通りとなりますが、それぞれ具体的な違いについて見ていきたいと思います。

扶養家族の取り扱い
健康保険には被扶養者の概念があり、配偶者や親、子等の扶養家族を被扶養者とすることができ、保険料は保険加入者一人分となりますが、被扶養者も保険加入者と同様に自己負担3割で、医療を受けることが出来ます
これとは違い、国民健康保険の場合には、この被扶養者の概念が存在しない為、それぞれが国民健康保険に加入しなければならず、それぞれ保険料を支払う必要があります。

保険料の算出方法・負担割合
健康保険の場合、保険加入者個人の年齢や収入等を基にして、保険料が定められており、また事業者(会社)との労使折半となる仕組みの為、実際に皆さんが払われている保険料は半分となっています。
一方、国民健康保険の場合には、世帯ごとに加入者数や年齢、収入等を基にして保険料が定められています。
また労使折半の仕組みはないため、保険料の負担は保険加入者の方が全額負担します。ただし、国民健康保険の場合は、保険料を経費として申告することが出来る為、税制の優遇を受けることは出来ます。

付加給付制度
健康保険組合で一か月間の医療費の自己負担限度額を決めておき、限度額を超えた費用は払い戻す制度です。
大手の企業が加入している健康保険組合に限られた制度で、協会けんぽと呼ばれる全国健康保険協会や自営業の方が加入している国民健康保険にはありません。

出産手当
健康保険に加入されている場合に、出産のため会社を休んだとき支給される給付金となります。
被保険者が出産のため会社を休み、その間に給与の支払いを受けなかった場合は、出産の日(実際の出産が予定日後のときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の
翌日以後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間を対象として出産手当金が支給されます。出産日は出産の日以前の期間に含まれます。また、出産が予定日より遅れた場合、
その遅れた期間についても出産手当金が支給されます。
この手当は国民健康保険の場合には任意給付となっており、給付が行われている市区町村も少ないのが現状です。

傷病手当金
健康保険に加入されている場合に、被保険者が、病気やケガで仕事を休みかつ、以下の条件を満たす場合に支給される給付金となります。
1.業務外の病気やケガで療養中であること。
2.療養のための労務不能であること。
3.4日以上仕事を休んでいること。
4.給与の支払いがないこと。ただし、給与が一部だけ支給されている場合は、傷病手当金から給与支給分を減額して支給されます。
この手当に関しても国民健康保険の場合には任意給付となっており、給付が行われている市区町村も少ないのが現状です。

ここまで、健康保険の分類と、制度の違いについて見てきました。
このようにみてみると、健康保険に加入されている方の方が、保険料の面でも制度の面でも非常に保障の幅が手厚い事がよくわかるかと思います。
実際に私も自営業者として仕事を始めた当初は、保険料の高さに驚いたと同時に、会社の中で働いている時はいかに優遇されていたのかと実感した記憶があります。
では仮に自営業者となった場合に、全ての人が国民健康保険に加入して、高い保険料を払い続けないといけないのか?と言われると実は必ずしもそういうわけではないのです。
一部の条件に該当する場合には保険料を低く抑えることが可能です。以下ではその方法について説明していきたいと思います。

国民健康保険組合の保険への加入

さて今までの説明の中では解説していませんでしたが、実は国民健康保険の中には国民健康保険「組合」というものが存在します。
この国民健康保険組合とは、国民健康保険の一種ではあるのですが、国民健康保険は市区町村の「地域」によって加入するのに対し、国民健康保険組合は「業種や職種」によって加入する点に違いがあります。
例えば医師国保組合を例にとりますと、全国で一つの組織ではなく、都道府県ごとに「東京医師国保組合」「北海道医師国保組合」となっていて、その地域に属する事業者が加入でき、従業員の加入もその地域または通勤圏内の指定された近隣都道府県に限られます。

そして、この「国民健康保険」と「国民健康保険組合」には保険料の決定方法に大きな違いがあり、簡単にまとめると以下のようになります。
国民健康保険料は「前年の1月〜12月の所得」「加入者数」「年齢」をもとに計算され、医療分・後期高齢者支援金分・介護分(40歳〜64歳の方のみ)の3つで構成されています。
それぞれに加入者の所得に応じて負担額が変わる所得割額と、加入者一人ひとりに対し、均等に負担が発生する均等割額があります。(※1)
これに対し、国民健康保険組合は、国民健康保険のように所得をベースにして決まる標準報酬月額ではなく、組合毎に算定された料率により保険料が固定額となります。

つまり、個人事業主の方やフリーランスの方に関しては国民健康保険組合に加入することが、毎月の保険料負担を大幅に抑えることに繋がります
この大幅に下げられるかどうかの基準は、毎年行っている確定申告における課税所得によって変動してくるのですが、ざっくりとした基準値として、毎月の国民健康保険料が2万円以上になる方は、国民健康保険組合に加入する事を是非検討してみる価値があります(※2)

ただし先ほど一部の条件に該当する場合という話をしたとおり、国民健康保険組合は「業種や職種」によって加入できるかどうかが決定することもあり、先ずはご自身の業種で加入可能な、国民健康保険組合が存在するか確認してみる事をお勧め致します。

余談:国民健康保険組合って作れるの?

さて、毎月の保険料を安く抑えられるかもしれないと思ってはみたものの、ご自身の業種や職種で加入できる国民健康保険組合を探してみたけどなかった、、、という方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?
実は国民健康保険組合は、特定の条件を満たし、国の認可が下りれば設立する事が可能です。(※3)
現在、ご自身の業種や職種で加入できる国民健康保険組合がない方も、もしかしたら今後設立される可能性があるので、定期的に確認する事をお勧め致します。

※1.健康保険・国民健康保険・国民健康保険組合の違い
https://www.shares.ai/lab/roumu/3553700

※2.国民健康保険料 早見表
https://www.city.matsudo.chiba.jp/kurashi/hoken_nenkin/kokuho/ryounosantei/ryouhayamihyou.files/2_hayami_soushotoku_kyuyo.pdf

※3.国民健康保険組合 設立条項
http://db.pref.tottori.jp/gyosei_001.nsf/10a44da841b706ed492576f600291108/072d6493577d6fd6492577ae0080a264?OpenDocument

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